
私が干物屋に戻った頃は毎日見ていた魚ですが、今ではすっかりいなくなってしまったイボダイ【エボダイ】の干物を作ります♪
ちなみに小田原では「イボダイ」ですが、もしかしたら「えぼだい」という方が一般的なのかもしれません。場所によっては「シズ」と言うところもあります。
以前は全国のスーパーでもイボダイの干物は販売していて、もしかしたら真アジやサバと並ぶくらい゛一般的゛な干物でした。
また、この魚は確かに塩焼きでも美味しいことは美味しいのですが・・・私は何か物足りなさを感じてしまいます、ところが干物にするとホントに゛ちょうどよい゛感じになって実に美味しいんです!!
ただ、今となっては高級魚を飛び越えて超高級魚に大変身してしまいなかなか食べられなくなってしましました・・・。
イボダイに限らずイカやサンマなどこんな魚ばかりでなかなか寂しいっす。
大衆魚が高級魚に変身する魚は多くても高級魚から左遷されて平社員になる魚がほとんどないっていうのはどういうことなのでしょうか?
私が知っている水産業というのは
「大衆魚が高級魚に変身するときは良くある、但し高級魚から左遷されて大衆魚になってしまう魚も同じくらいある」
というのが以前は普通でした。
例えば私が子供の頃は真イワシはどこにでもいる゛安い゛魚でしたが、成人する頃は極端に減って『高級魚かもしんない』と思われるようになるほど減りましたが、カタクチイワシやサバなどはじゃんじゃん水揚げされていました。それからサバは減ってきて『高級魚かもしんない』と思われた頃に、確かサンマが大豊漁!! 今では信じられませんが穫れすぎて価格が下ってしまうということで廃棄していたなんて時期もありました。
ホントに今では食べられない大きくて脂がのりまくったサンマが驚くほど安くあったんですよねぇ~。
このように「〇〇という魚は全然水揚げがないけど何か違う魚が大豊漁になる」というのが水産のパターンなのですが、令和になってからは全部ダメ、という状態が続いています。
魚を食べないように神様の゛見えざる手゛が働いているんでしょうか?
考えてみれば今はお米も高いですよね!!
困ったことに魚というのはお米か酒しか合わないものが多い・・・ましてや干物はお米か酒のアテ以外ではなかなか考えられないですよねぇ~。
パンと干物!!??
ラーメンと干物???!!
パスタと干物・・・【ちなみにピザには意外とマッチしましたよ!!】
なかなか難しいですよねぇ~。
もしかしたら魚を活かすために神様がお米を高くして食べないようにしているのかもしれません。
さてさて、今日は久しぶりのイボダイの干物の試食です!!
子どもたちも好きな魚なので一緒に食べたいと思っています。
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