今日もまた久しぶりに黒ムツの干物を作ります♪
この魚は脂ののりが半端ではありません!!
そもそもムツという魚の名前は「むつこい」という方言から来ていて意味は「脂がある」という意味ですから脂があって当然なのかもしれません。
ムツは煮付けなどでよく見かけますが、塩味ともベストマッチなのでホントに美味しい干物になります。
さらにこの魚の良いところは同じような魚で「赤ムツ」という魚があります。今では「のどぐろ」と言った方が馴染みがあるかもしれません。その赤ムツよりかなり安いため自分で食べる場合にはこの黒ムツもオススメです。
ちなみに先に記載した「むつこい」という表現ですが、実際には「脂がある」というプラス表現というよりは「脂っこい」とか「脂があってクドい」などど言う感じが強くマイナス表現のようです。
ここでは何回も記載していますが実際のところ脂のある魚というのはつい最近【昭和の30年代くらい】まで「不味い魚」でした。
それはなぜかというと冷凍庫や冷蔵庫が無かったからです。
今ではほとんどの家にあるとは思いますが、それまでは冷蔵庫の無い家が多くありました。また、冷蔵庫は氷を上に入れて冷やすタイプの冷蔵庫だったので暑いときなどはすぐに解凍して゛ただの箱゛になったようです。確かに私の子供の頃は少なかったですが近くに゛氷屋さん゛があった気がする。
そうなると脂は酸化するのが早いので当然不味くなりますから、それまでは「脂のある魚=不味い魚=安い」となっていたそうです。
江戸時代にはマグロのトロは捨てていたそうですし、初鰹という言葉はあっても戻り鰹という言葉は無かったのも頷けますよね。
ですのでこのムツも同じように名前が付いた頃は「脂があってクドい魚」というマイナス表現で名前がついたと思われますが、冷凍冷蔵庫の普及した今ではそれがプラス表現になって「脂ののった魚」という感じになっていますので言葉の意味も変化するんですね。
確かに言葉の意味がマイナスからプラスに変化するのは現実に私も経験してますから十分にあり得るのでしょう!!
私が一番変化を感じた言葉が
「ヤバい」
です。
昭和の終わりから平成の初めの頃はこの「ヤバい」は全くもってマイナス表現でした。
当時は食べ物を食べたときに「ヤバい」と言えば『美味しくない』とか『食べたら食中毒でもおこすんじゃないの!?』という意味でしたが、うちの子供などが「これヤバくね!」と言うと゛凄く美味しい゛と言う意味になります。また、悪い意味でも「ヤバい」は使うのでなかなか難解な言葉になりました。外国人がこの「ヤバい」を勉強するのは大変だろうなぁ~と思ったりしてます。
考えて見れば中学と高校で古文を勉強したときに「いとおかし」というのは「趣のある」などと現代語訳されて今の「おかしい」とは全く違う意味だった記憶があります。
昭和から令和で「ヤバい」の意味がこれだけ違うんですからン百年前の日本語が今と全く違うというのは当然だなぁ~と今になると思います。
古文は若いときに勉強するよりも年をとってから勉強する方が効率的なのかもしれない、と思ったりしました。
少々話は脱線しましたが今日はこの黒ムツの干物の試食なのでちょっと楽しみです♪
お客様に自分の食べていない商品を販売するのは失礼ですから私達が最初に゛試食゛します。あくまで゛試食゛ですからね!!
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