\本日の特選素材~極小タチウオ/

生産するのは1年以上前になると思うんですが、超久しぶりにタチウオの丸干を作ります!!

小田原では「白髪」とか「紐」とか呼ばれている極小のタチウオでごく希に定置網に混ざって水揚げされます。
この魚は目利きかかなかな~り難しく、少しでも大きくなってしまうと骨が口に当たって気になってしまうんです!! 骨が気にならないタチウオであればホントに美味しく、酒の肴に最高です!!
さらにタチウオには内臓がありますが苦味はほとんど気にならないので丸干初心者でも十分にイケると思います。

また、焼くときも注意が必要でホンの少し焦げる程度で焼かないとタチウオがそのまま炭になってしまいますから!!

さて、゛丸干し゛って知っていますか?
干物は内臓を除去して乾かすのですが丸干しは内臓もそのまま干して乾かします。
「魚を丸ごと干した干物」ということで゛丸干し゛と言います。

この丸干しは最近はあまり見なくなっています。弊社でも以前に比べれば生産がかなり少なくなっているんです。

私的に理由を考えたところ、おそらく「苦い」から。

ここからは何度が記載していますので一度読まれた方は読み飛ばしてかまいません。

弊社にクレームがあったことがあります。
「ウルメの丸干しが苦くて子供が食べない!」というクレームでした。お客様はかなり本気で怒っていましたが・・・。

私も子供の頃はこの丸干しと言う奴が超苦手でした!!
親からは「体に良いんだから残しちゃダメ!」と言われて泣きそうになりながら食べてました。時には丸干しがお弁当に入っていて高校の時に部室で蓋を開けたら臭うのなんの!! 同期の人からも「何が入ってんの?」と聞かれたこともあります。

ところが大人になると「酒の肴にこの苦さがたまらねぇ~」と舌が変化して行きました。
調べてみると子供は゛酸っぱい゛ものは腐敗した物で゛苦い゛ものは毒物と舌がとらえるため根本的に不味いと感じるようにできているようなんです。
それが経験を重ねていく内に「苦い物、酸っぱいものでも大丈夫なものがあるんだ」と認識出来るようになった頃に美味しく感じる、さらには意外とこの変化で生じた食品は゛やみつき゛になったりします!!

昔は子育てが゛雑゛で食える物をなんでも出していて「食べないなら食事は抜きだ!」と言うパターンが多かったのですが、今は子育てが丁寧なので子供が嫌いだから食卓に出さないこともあると思います。しかし、子供が嫌いでもたまには食卓に出して食べさせてみてくださいね。もしかしたら将来゛やみつき゛になる食品があるかもしれませんよ。

このタチウオの丸干しは作るのに何日もかかるので今日の試食は出来ないんですが、出来たらじっくりお酒と一緒に試食します。数量が少ないんであまり食べられないかもしれないけれど・・・。

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