桜の満開からは少し遅れてしまいましたが今日は桜鱒【本マス】の干物を作ります。
銀鮭よりも極端に柔らかい身が特徴で鮭類の中でも特に高級魚とされる魚です。
アニメ「サザエさん」波平さんの年齢を超えてしまった私達の世代ではちょっと考えられないのですが、今では「鮭=養殖」のイメージですよね。ただし、このサクラマスはあまり養殖魚がなく基本的に天然物です。【あくまで小田原ではあまり見ない。鮭の仲間なのでやっているところはあると思います。】
サクラマスの味は良く言えば゛上品゛で、悪く言えば゛味があまりしない゛、感じになります。
なぜなら、今では「鮭=養殖」が普通になっているため、この養殖の鮭は餌の違いからなのか極端に強力な鮭の味がします。生まれてからこの養殖の鮭を食べ慣れている人にとってはサクラマスの味は『味があまりしないなぁ~』と感じるようです。
私達の子供の頃に食べていた鮭は養殖の鮭のような強力な味は無かったので、極端に塩味が強く、塩が強いため身がガチガチに固く、さらには脂も全然無かった【ところが意外とこのしょっぱ過ぎる鮭をお茶漬けんかにすると美味しかった記憶があるんですよねぇ~。】
そのしょっぱい鮭を食べている世代にとっては『なんて柔らかい鮭なんだ!』と思うはずです。
ちなみにサクラマスは川で生まれて海に出て行く「降海型」と言われる魚になります。実はこの魚はそのまま川に残って一生川で過ごすものもいます。それを「ヤマメ」と言います。ヤマメは「陸封型」と呼ばれています。
ヤマメは縄張り意識が強いので川で生まれ大きくなると縄張りをもつのですが、日本の川は狭いので縄張りを競い合います。当然、縄張りを持てないヤマメは下流へと下らざる得ない状況になりますが、それでも縄張りを持てないものがやむなく海へと下っていきます。
つまり、川での生存競争に負けた゛弱いヤマメ゛が海に行き着くわけです。
ただ、大海原には川以上に危険がいっぱいなので必死に生きようと努力します。やはり苦労は色々な意味で大きくするんでしょう!!
元の川に戻って産卵するときにはヤマメを遙かに超えた大きさになって戻って来ますからね。
個人的に鮭は味も大好きな魚ですが、鮭の生き様も好きなんですよねぇ~!!
皆様もサクラマスに限らず鮭類を食べる時には味だけでなくこの壮大なストーリーも一緒に味わってみてくださいね。
あっ!! 今の鮭は養殖が多いですから・・・ストーリーはないですねぇ~・・・。
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